ミカンキイロアザミウマ

ミカンキイロアザミウマ
ミカンキイロアザミウマ
ミカンキイロアザミウマ

(上)夏型

(下)冬型

アザミウマ目/アザミウマ科

どんな虫?

●50科200種類以上の植物に寄生、果菜類や花卉で被害が大きい

●北米西部原産、日本では1990年に侵入確認。現在、北日本を除き全国に分布

●体色は季節変化し、低温期は茶褐色(ヒラズハナアザミウマに酷似)、高温期は黄色

生態は?

越冬 関東以西では卵〜成虫で露地越冬が可能
発育期間
卵〜成虫(羽化)
15℃:約34日
25℃:約13日
発生回数(露地) 寒冷地:2〜3世代
暖地:7〜10世代
産卵数 150〜300
コロニー(集団) 集合性は弱い
ウィルス媒介 TSWV(媒介力強い)
誘引色 黄色

TSWV:トマト黄化えそウィルス

被害は?

●《トマト》では、「ミカンキイロアザミウマ」と「ヒラズハナアザミウマ」の産卵痕が原因で、果面に「白ぶくれ症状」(果皮が白く盛り上がり着色異常になる)が発生する。また、トマト黄化えそ病を媒介

●《ナス》では「ミナミキイロアザミウマ」の被害が顕著。果面に茶褐色のザラついたケロイド状の傷をつくる。葉には葉脈に沿って両脇に小さな白斑が多数生じる。他2種は加害するが実害は少ない

●《キュウリ》では「ミナミキイロアザミウマ」の成幼虫は葉を好み集中的に加害する。葉裏は銀色に光り(シルバーリング症状)、さらに加害が続くと褐変し枯れる。果実は表面に鮫肌状の傷などができる。また、キュウリ黄化えそ病を媒介。「ミカンキイロアザミウマ」による葉の加害は白色(やがて褐色)の小斑点を多数生じさせ、果実に傷などをつくる。「ヒラズハナアザミウマ」も加害するが実害は少ない

薬剤

スピノエース顆粒水和剤
※アザミウマの種類にしたがって、有効な薬剤を選択する。ローテション使用を心掛ける。